任意後見人の代理権

任意後見人の代理権

任意後見契約は、支援を受ける委任者と支援をする受任者との間で結ばれる委任契約です。 
したがって、任意後見人の代理権の範囲は、この契約に定められた事務になります。 


具体的な事務の内容について 

 任意後見人になられる任意後見受任者に委任することができる主な事務は、
「財産の管理に関する事務」

「生活、療養看護の事務」
です。

財産の管理に関する事務 

自宅等の不動産や預貯金等の管理や年金の管理、税金・公共料金の支払いなど 

生活、療養看護の事務 

要介護認定の申請等に関する諸手続や介護サービス提供機関との介護サービス提供契約の締結、介護費用の支払い 医療契約の締結、入院の手続・入院費用の支払い 生活費を届けたり送金したりする行為 老人ホームへ入居する場合の体験入居の手配や入居契約を締結する行為など 

このように、任意後見人の事務は「法律行為」の代理であって、直接に本人の介護をするなどといった「事実行為」ではありません。 もっとも、前述のとおり、任意後見契約は一種の委任契約ですから、法律の趣旨に反しない限り、当事者双方の合意によって自由にその内容を決めることができます。


任意後見人の義務

前述のとおり、任意後見契約は一種の委任契約です。 
したがって、任意後見人は民法上の委任契約の受任者が負う善管注意義務(民法644条)を負うことになります。
また、「任意後見契約に関する法律」が、「本人の意思を尊重し、かつ、その心身の状態及び生活の状況に配慮しなければならない」と定めていることから、身上配慮義務も負うとされています。


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